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【第1回】令和8年度 労働保険年度更新! 「銀行の行列」を回避するスケジュールとプロの注意点(2026.1.30)

【令和8年度労働保険年度更新! 「銀行の行列」を回避するスケジュールとプロの注意点】

 

社長様、そして労働保険のご担当者様。

 

今回のお話は「年に一度の保険料の申告(払う話)」を中心としたものです。

 

毎年5月下旬から郵送される、あの「緑の封筒」。

企業の社長や総務担当者をソワソワさせる手続き――それが「労働保険の年度更新」です。

 

「毎年やっているから大丈夫」

「去年と同じ数字でいいんでしょ?」

 

そう思っている方ほど、期限直前に計算が合わず、暑い中、銀行の窓口で長蛇の列に並ぶことになります。

 

令和8年度の更新期限はもうすぐそこ。

今回は、絶対に遅れてはいけないスケジュールと、「銀行に行かずに0秒で終わらせる」ための電子申請活用法を解説します。

 

 

※なお、社長が負うべき法的な責任や、労災の基礎知識については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

👉 シリーズ第1話『社長の責任と労災の基礎等』( https://www.ohtaka-sr.jp/info/20251031192137.html )

 

 

1. 令和8年度の申告・納付期間はいつ?】

 

まずは、スケジュール帳に赤丸をつけてください。

 

📅 期間:令和861日(月)~710日(金)

 

この約1ヶ月の間に、

・ 令和7年度分の「確定保険料」(精算)

・ 令和8年度分の「概算保険料」(前払い)

この2つを計算し、申告と納付を完了させる必要があります。

 

⚠️ ここが落とし穴!「5月中にはできません」

どれだけ準備が早くても、受付開始は61日からです(一部の労働保険事務組合等の指定期間は除く)。

そして最終日の710日は、労働基準監督署も金融機関も、テーマパーク並みに混雑します。「窓口で30分待ち」「システムトラブルでやり直し」なんて事態を避けるためにも、早めの対応が鉄則です。

 

 

2. 「申告漏れ」は命取り? 期限超過のペナルティ】

 

「忙しくて忘れていた」では済まされません。

710日を過ぎると、そのまま多忙を理由に忘れ去られがちですが、以下のようなリスクが会社を襲います。

 

・政府決定と追徴金(最大10%):

申告がない場合、国が勝手に保険料を決定し、さらにペナルティとして10%のお金を取られます。

・延滞金の発生:

年率14.6%(一部軽減措置あり)という延滞金がかかります。

・助成金が受給できなくなる:

これが一番痛いかもしれません。労働保険料を滞納していると、ほとんどの助成金が受給できなくなります。

・【重要】労災・雇用保険料納入証明書が発行されない:

納付が遅れると、この証明書が発行されません。建設業の許可更新や、取引先から提出を求められた際に「証明書が出ない=仕事が受けられない」という事態になり、対応に苦慮することになります。

・滞納処分を受ける可能性:

納付期限を大幅に超過した場合、労働基準監督署からの財産差し押さえ等の滞納処分を受けることがあります。

 

「今は従業員がゼロ」「廃業予定」でも申告は必要です。

「申告しない=納税漏れ」と同じくらい重いことだと認識しておきましょう。

 

💡 【プロの知恵袋】申告書をなくしたらどうする?

 

「緑の封筒が見当たらない!」という場合、再発行は管轄の「都道府県労働局」へ依頼してください。

「近くの監督署じゃダメなの?」と思われるかもしれません。

もちろん労働基準監督署でも再発行は可能ですが、実はこんな「罠」があります。

 

1. 監督署で渡される用紙は、複写式ではありません(申告書と納付書が別々になります)。

2. 監督署で再発行された用紙は、金融機関(銀行)では使えません。(※別途、労働局か監督署へ持参する必要があります)二度手間を防ぐためにも、書類の管理は厳重にお願いします。

 

 

3. 銀行・役所に行かない選択肢「e-Gov電子申請」】

 

「計算はできたけど、銀行に行く時間がない…」

そんな社長に推奨したいのが、「e-Gov電子申請」です。

 

電子申請のメリット

24時間いつでも申請可能(深夜でも土日でもOK

・銀行・役所に行く移動時間が「0分」になる

・入力の手間を省略:労働保険番号と「アクセスコード」を入力すれば、前年度のデータ(保険料率など)が自動反映されます。注意:事業場が県外移転した場合は、アクセスコードは使用出来ませんのでご注意ください。

Pay-easy対応:ネットバンキングから数秒で納付完了。

電子申請後に「納付書(紙)」で金融機関にて払うことも可能です。

 

特に大企業では義務化されていますが、中小企業でも「一度使ったら、もう紙には戻れない」という声が多数です。

 

ただし、「準備」は正直、面倒です。

電子申請は便利ですが、始めるためには「GビズID」の取得や、ブラウザの設定など、最初のハードルが非常に高いです。「便利そうだからやってみよう」と思ってパソコンに向かい、設定の複雑さに心が折れる社長を何人も見てきました。

 

 

4.資金繰りを楽にする「口座振替」と「電子納付」】

 

口座引落のメリット

・ 窓口へ行く手間や待ち時間がゼロになります。

・ うっかり納付忘れによる「延滞金」のリスクが消えます。

・ 手数料はかかりません。

・【重要】引き落としが「最大約2ヶ月」遅くなります。

(例:第1期は98日、第2期は1114日、第3期は翌年216令和7年度実績)

注意: 令和8年度の「第1期」からの引き落とし申込は、令和8225日で既に締め切っております。第2期からの引き落としをご希望の場合は、814日までに金融機関へ用紙を提出してください。

 

電子納付(Pay-easy等)について

 

もし口座振替を利用せず、電子納付を行う場合は、以下の点にご注意ください。

・口座振替の方: 二重払いになるため、電子納付や納付書での支払いはしないでください。

ATM・ネットバンキングの方:電子申請後の画面で表示される「収納機関番号」「納付番号」が必要です。「納付情報一覧」画面を印刷しておくとスムーズです。

 

 

5.まとめ:労働保険の「深掘り記事」、続きます!】

 

令和8年度の期限は710日(金)です。

 

電子申請は便利ですが、自社で環境を整えるのは大変です。もし、「銀行に並びたくない」「でも、パソコンの設定をするのも面倒くさい」そう思われたなら、専門家に任せてみるのはいかがでしょうか?

 

当事務所は、最新の電子申請システムを完備しています。必要な情報をいただくだけで、面倒な計算から申請、納付の手配まで、すべて完了します。

 

【今後の更新予定】

労働保険の年度更新には、まだまだ「間違えやすい落とし穴」がたくさんあります。

次回以降も、「どこまでが含まれる? 賃金の定義と範囲」「建設業特有の『元請・下請』のルール」など、実務に即した深掘り記事を書いていく予定です。

ぜひ、引き続きチェックしていただければ幸いです。

 

 

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( https://www.ohtaka-sr.jp/ )

 

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